車検に必要なものチェックリスト|必要書類と当日までの準備をまとめて解説

車検(継続検査)の受付でもっとも多いトラブルが「書類の不足」です。1点足りないだけで検査を受けられず、お客様に再来店をお願いすることになります。この記事では、車検に必要なものを「書類」「費用」「車両の状態」の3つに整理し、登録車と軽自動車の違い、省略できるもの・できないものまで実務目線でまとめます。

車検に必要なもの① 書類

継続検査で必要になる書類は次のとおりです。ユーザー車検でも工場に依頼する場合でも、そろえるべき書類の考え方は共通しています。

書類 入手先・ポイント
自動車検査証(車検証) 車内に備え付け。2023年1月以降の登録車、2024年1月以降の軽自動車はICタグ付きのA6サイズ(電子車検証)
自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責) 次の有効期間をすべてカバーする期間の契約が必要。通常は検査当日に更新する
自動車税(種別割)納税証明書 電子確認ができる場合は提示を省略可。納付直後や滞納がある場合は紙が必要
点検整備記録簿 法定点検の実施記録。先に整備を行う「前整備」の場合は提示する
自動車重量税納付書 該当額の印紙・証紙を貼って納付する
継続検査申請書(OCR第3号様式) 検査当日に窓口で入手、または国交省のOCR申請書作成サービスで事前作成できる
自動車検査票 検査当日に窓口で入手し、各検査項目の合否印を受ける

納税証明書はどんなときに必要か

自動車税(種別割)の納税確認が電子化されたことで、納付情報が電子的に確認できる場合は継続検査時の提示を省略できます。ただし、次のようなケースでは紙の納税証明書が必要です。

  • 納付から日が浅く、システムに納付情報が反映されていない(反映まで数日〜2週間程度かかることがある)
  • 過去に滞納がある、または納付が確認できない
  • コンビニ・スマホ決済で納付し、反映に時間がかかっている
  • 他の都道府県で納付した直後に転入した

実務のコツ:車検の直前に自動車税を納付されたお客様の車両は、念のため領収証書(納税証明書部分)を預かっておきます。当日に電子確認ができず、その場で証明書を取りに戻る事態を避けられます。

自賠責保険は「期間」がすべて

自賠責は、次回の車検有効期間をすべてカバーしていることが条件です。24か月車検であれば24か月または25か月の契約を選びます。1か月余分に掛ける契約が一般的なのは、車検日と保険の始期・終期のずれで期間が足りなくなることを防ぐためです。

また、検査当日には期限が切れていない現在の自賠責証明書新たに契約した次期分の証明書の両方が必要になります。片方だけでは受け付けられません。

点検整備記録簿の扱い

点検整備記録簿は、法定点検(自家用乗用車なら24か月点検)を実施した記録です。車検の前に点検整備を行う「前整備」であれば記録簿を提示します。車検を通してから整備する「後整備(ユーザー車検で多い)」の場合は、検査時に記録簿がなくても受検できますが、点検自体の義務がなくなるわけではありません。

記録簿の保存期間は点検周期で決まり、自家用乗用車・軽自動車は2年、事業用自動車や自家用貨物などは1年です。

車検に必要なもの② 費用

車検費用は、必ずかかる法定費用と、依頼先によって変わる整備費用・手数料に分かれます。

区分 内訳 説明
法定費用 自動車重量税 車両重量・用途・経過年数(13年・18年)・エコカー減税で決まる
自賠責保険料 損害保険料率算出機構が算出する基準料率に基づく
検査手数料(印紙代) 持ち込み検査か指定工場かで異なる。OBD検査対象車は別途400円
依頼先で変動 点検・整備費用 24か月点検の技術料、交換部品代
車検代行手数料 工場・販売店に手続きを依頼する場合の手数料

次回の自動車重量税額は、次回自動車重量税額照会サービス(登録車は国土交通省、軽自動車は軽自動車検査協会)で車台番号から照会できます。見積り作成時にこの照会結果を添えると、金額の根拠を明確に示せます。

車検に必要なもの③ 車両の状態

書類がそろっていても、車両が保安基準に適合していなければ通りません。検査ラインで不適合になりやすい代表的な項目を挙げます。

  • ヘッドライトの光軸・光度… 落ちやすさの筆頭。特にロービート測定の車両で不適合が多い
  • タイヤの残溝… スリップサインが出ていないか。摩耗の偏りも確認
  • 灯火類の球切れ… ブレーキランプ、ウインカー、ナンバー灯、バックランプ
  • ワイパーゴム・ウォッシャー液… 拭き取り不良、噴射不良
  • 発炎筒(非常信号用具)… 有効期限切れに注意
  • ドライブレコーダー・アクセサリーの取り付け位置… 前面ガラスの装着可能範囲を超えていないか
  • マフラーの排気音・触媒… 社外品の場合は基準適合の証明が必要になることがある
  • ホイールのはみ出し・車高… 最低地上高9cm以上、フェンダーからのはみ出し

軽自動車の車検で違うところ

軽自動車も必要書類の考え方は同じですが、手続き先と申請書の様式が異なります。

項目 登録車 軽自動車
検査の窓口 運輸支局・自動車検査登録事務所 軽自動車検査協会 事務所・支所
予約システム 自動車検査インターネット予約システム 軽自動車検査予約システム
電子車検証の開始 2023年1月4日 2024年1月4日
重量税額の照会 次回自動車重量税額照会サービス(国交省) 次回自動車重量税額照会サービス(軽自動車検査協会)

当日に忘れやすいもの

  • 認印… 書類の訂正時に必要になることがある
  • 使用者の住所・氏名がわかるもの… 記入内容の確認用
  • ロックナットのアダプター… 足回りの点検・検査で外す場合に必須
  • スペアキー… 電子制御装置整備を伴う作業で必要になることがある
  • 車検証入れの中身一式… 車検証だけを抜いて持参し、自賠責を忘れるミスが多い

よくある質問

車検はいつから受けられますか?

有効期間満了日の1か月前から受ければ、次回の満了日は変わりません。2か月以上前に受けると検査日を起点に有効期間が計算されるため、その分だけ短くなります。

車検証を紛失していても車検は受けられますか?

先に車検証の再交付を受ける必要があります。登録車は管轄の運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会で申請します。

ローンや残債がある車でも車検は受けられますか?

受けられます。所有者がクレジット会社等になっていても、継続検査は使用者が手続きできます。所有者の同意が必要になるのは名義変更や抹消登録などの場面です。

車検が切れてしまいました。どうやって検査場まで運びますか?

公道を走行できないため、市区町村で仮ナンバー(自動車臨時運行許可)を取得するか、積載車で運搬します。仮ナンバーの申請には有効な自賠責保険証明書が必要なので、先に自賠責を掛けてから申請します。