引っ越しをしたら、車検証(自動車検査証)の住所変更が必要です。手続きは変更登録と呼ばれ、道路運送車両法により変更があった日から15日以内に行うことが定められています。実務では後回しにされがちですが、放置するとリコール通知や自動車税の納税通知書が届かなくなるという実害があります。
住所変更をしないとどうなるか
- 自動車税(種別割)の納税通知書が届かない… 気づかないうちに滞納となり、延滞金が発生する。車検時の納税確認でも引っかかる
- リコールの案内が届かない… メーカーからの通知は車検証の使用者住所へ送られる
- 車検の案内・保険の更新案内が届かない
- 売却・廃車時に手間が増える… 住所のつながりを証明するため、除票や戸籍の附票が必要になる
登録車の住所変更に必要な書類
| 書類 | ポイント |
|---|---|
| 自動車検査証(車検証) | 原本。電子車検証の場合はICタグの情報を更新する |
| 住民票 | 発行後3か月以内。マイナンバーの記載がないもの。旧住所からのつながりが必要 |
| 自動車保管場所証明書(車庫証明) | 新住所を管轄する警察署で取得。発行からおおむね1か月以内のもの |
| 申請書(OCR第1号様式) | 運輸支局の窓口で入手、またはOSSで作成 |
| 手数料納付書 | 変更登録の登録手数料分の印紙を貼付(350円) |
| 自動車税・自動車取得税申告書 | 運輸支局に隣接する税事務所で提出 |
| 印鑑 | 認印で可(実印・印鑑証明は不要) |
| 委任状 | 代理人が申請する場合 |
管轄が変わるとナンバーも変わる
引っ越し先が別の運輸支局の管轄になる場合、ナンバープレートも変更になります。この場合は車両を運輸支局へ持ち込む必要があり、ナンバープレート代(数千円程度)も別途かかります。同一管轄内での引っ越しであれば、車両の持ち込みは不要です。
車庫証明が必要かどうか
保管場所が変わる場合は、新しい保管場所を管轄する警察署で自動車保管場所証明書(車庫証明)を取得します。申請から交付まで数日かかるため、変更登録の前に済ませておきます。一部の地域(適用除外地域)では車庫証明が不要です。
軽自動車の住所変更
軽自動車は手続き先も必要書類も異なります。
| 項目 | 登録車 | 軽自動車 |
|---|---|---|
| 手続き先 | 運輸支局・自動車検査登録事務所 | 軽自動車検査協会 |
| 手続きの名称 | 変更登録 | 自動車検査証記入申請 |
| 登録手数料 | 350円 | 無料 |
| 保管場所 | 事前に車庫証明を取得 | 手続き後に保管場所の届出(対象地域のみ) |
| 申請書 | OCR第1号様式 | 軽第1号様式など |
軽自動車は車庫証明が「事前の証明」ではなく「事後の届出」であり、しかも届出が必要な地域が限られる点が大きな違いです。届出の要否は管轄の警察署で確認します。
オンラインで手続きする(OSS)
自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)を使えば、変更登録をオンラインで申請できます。車庫証明の申請、変更登録、税の申告をまとめて電子申請でき、窓口へ出向く回数を減らせます。
利用には電子証明書(マイナンバーカード等)と対応環境が必要です。ナンバープレートの変更を伴う場合は、いずれにせよ車両を持ち込んで交換する必要があります。
15日を過ぎてしまった場合
法律上は50万円以下の罰金が定められていますが、実際に過ぎてしまった場合でも、そのまま通常どおり変更登録の手続きを行えます。放置している期間が長いと、住所のつながりを証明するために住民票の除票や戸籍の附票が必要になり、手続きが煩雑になります。気づいた時点で早めに手続きするのが最善です。
よくある質問
引っ越しを2回している場合はどうなりますか?
車検証の住所から現住所までのつながりを証明する必要があります。住民票だけで追えない場合は、住民票の除票や戸籍の附票を取得します。
結婚して氏名も変わりました。同時にできますか?
できます。氏名変更も変更登録の対象なので、住所変更と同時に申請します。住民票で新旧の氏名と住所のつながりを確認します。
ローン中(所有者がクレジット会社)の車はどうなりますか?
使用者の住所変更であれば、使用者本人が手続きできます。所有者欄の情報を変更する場合は、所有者(クレジット会社)の委任状などが必要になるため、事前に問い合わせます。
車検と同時に住所変更できますか?
できます。継続検査と変更登録を同じ日にまとめて行うのが効率的です。ただし必要書類はそれぞれ必要なので、事前に揃えておきます。
電子車検証だと券面の住所は書き換わりますか?
所有者・使用者の住所はICタグに記録される情報のため、券面の印字は変わりません。ICタグの情報が更新されます。確認は車検証閲覧アプリで行います。